基礎知識

はじめての住宅ローン審査において申込前に知っておきたい5つの審査基準とは?

住宅ローンを借入する前に必要となるのが「住宅ローン審査」です。
住宅ローン審査を通らなければ、銀行をはじめとした金融機関から希望に沿ったの融資を受けられず、本当に希望するマイホームの購入が難しくなる可能性があります。
そうならないためにも、今回は住宅ローンの審査では何を問われるのかをお教えします。

  1. 住宅ローンの審査の基準とは
  2. 住宅ローンの審査で問われる5つのポイント

住宅ローンの審査の基準とは?

住宅ローンには「事前審査」と「本審査」がある

【住宅ローンの手続きの流れ】
1、住宅ローン事前申し込み
2、「事前審査」 ※1週間程度で審査結果が出る
3、住宅ローン正式申し込み
4、「本審査」 ※2週間程度で審査結果が出る
5、住宅ローン契約

住宅ローンの借り入れを希望する方が、「希望額を返済していけるのか」「万が一返済できなくなった場合に担保として価値がある物件なのか」などを見極めるのが住宅ローン審査です。
まずは住宅ローンを申し込んでから契約を結ぶまでの流れを知っておきましょう。
住宅ローン借入までの流れとして、まず「どんな物件を購入予定なのか、いくらの住宅ローンを借りたいか」という希望を金融機関に伝えて「事前申し込み」をし、「事前審査」を受けます。
「事前審査」では、主に物件の金額(購入物件の価格、注文住宅を建てる場合は土地や建物の見積金額など)、申込者の収入、職業・勤務先などがチェックされます。最近ではインターネット上で「事前審査」を受けられる金融機関も多いようです。インターネット申し込みの場合、収入に関しては自己申告のケースが多いですが、金融機関によっては自己申告した収入を裏付ける書類(源泉徴収票など)の提出を求められることもあります。
「事前審査」に通り、「住宅ローン正式申し込み」をする際に受けるのが「本審査」です。「本審査」では、「物件資料(売買契約書や工事請負契約書など)」や借りる方に関する「書類(公的所得証明書、納税証明書など)」の提出など「事前審査」よりも詳細な情報の確認を要求されます。
この「本審査」に通ることができれば「住宅ローン契約」を結べるようになります。
「事前審査」にかかる期間は1週間程度、「本審査」にかかる期間は2週間程度が目安となります。建築会社が金融機関と提携している場合には、審査にかかる期間が短くなることもあります。反対に申し込みの重なる時期は通常より期間がかかることがあります。
審査は余裕をもって申し込むようにしましょう。

住宅ローンの審査基準1「契約時と完済時の年齢」

住宅ローンは返済期間が長期であることが特徴で、多くの方はは35年前後で借り入れされるでしょう。そのため審査の際には借入時と完済時の年齢を重視されます。
完済時の年齢が80歳前後と定めている金融機関も多く、返済期間が定年退職時の年齢を超える場合は退職後も返済能力があるかを審査されます。
例えば45歳の方が35年の住宅ローンを組んだ場合、完済時には80歳となります。この場合、返済期間中に以下のリスクが起きる可能性があります。

・定年退職によって収入が減る
・ケガや病気によって働けない状態による
・完済する前に亡くなる

このように住宅ローン契約時・完済時に年齢が高すぎると「返済能力がない」と見なされ審査に落ちる可能性が高くなります。
申込者が高齢の場合でも「親子リレー返済」なら借り入れが認められるケースもあります。

【親子リレー返済とは】
申込者(親)が借入した住宅ローンを、将来子どもが引き継ぎ、親子で連帯して債務を負い返済することを指します。高齢で住宅ローンの借入契約を結んだとしても、親子リレー返済を利用することで子どもの年齢を基準とした長期の返済期間でローンを組むことが可能となります。

では住宅ローン審査では、年齢が若ければ通りやすいのかと聞かれれば一概にそうとも言えません。年齢が若い場合には収入や勤続年数の面から審査に通りづらい面も考えられます。

住宅ローンの審査基準2「収入(年収)」

住宅ローンを組む場合、融資希望額を返済していける年収かということを審査されます。その中で「返済比率(返済負担率)」が注目され、審査結果・融資可能額が変わってきます。

【返済比率(返済負担率)とは】
年収のうちローン返済に充てられる金額の割合を示すものです。
計算式:「年間合計返済額」÷「年収」

返済負担率が低ければ低いほどローンを完済できる可能性が高いと判断されます。つまり年収が高ければ高いほど住宅ローン審査に通りやすいということです。
住宅ローンの場合、返済比率の基準は30〜35%となります。しかしこの数字はあくまでも「基準」であり、「返済比率35%を超えなければ問題なく返済できる」というわけではありません。
また住宅ローン審査では「信用情報」も重視されます。例えば会社員の場合、過去のクレジットの返済を滞納したなど「信用情報」などに傷がなく「団体信用生命保険」に加入することができれば、年収の7〜8倍まで借り入れができるケースが多いようです。

住宅ローンの審査基準3「職業・職種、勤続年数」

住宅ローンの借り入れでは職業・職種・勤続年数も大きな審査基準となります。
住宅ローンは長期間の返済を継続しなければいけないので、単に年収が高いだけでも審査が難しくなるケースがあります。

審査が通りやすい職業・職種

・公務員
・大手企業・中小企業の正社員

「公務員」や「大手企業・中小企業の正社員」は毎月の収入が安定しているため返済能力が高いと判断されます。固定給である公務員や正社員は、返済額の管理もしやすいので融資する金融機関からしても安心してお金を貸すことができる存在でしょう。

審査が通らない可能性のある職業・職種

・美容師
・保険の営業マン
・トラック運転手
・建築作業員
・自営業

「美容師」や「保険の営業マン」など職業柄給料の半分以上が歩合給の職業では、どうしても毎月の収入が一定ではないので審査が厳しくなるようです。歩合給の場合、極端な話1年に1,000万円稼ぐ年もあれば200万円しか稼げない年もあり得ます。このように収入が安定しない歩合給の職業の方を銀行はを好まない傾向が強く、貸付け金額も年収の90%で審査されてしまう可能性があります。
「トラック運転手」や「建築作業員」などは年収が高い職業のため審査が通りやすいイメージがありますが、実はそうでもありません。トラック運転手の場合、事故を起こしたり免許停止になってしまうと一気に収入が減ってしまいます。建築作業員も危険の多い労働環境のため、ケガや病気で働けなくなるというリスクが高くなるでしょう。このような職種も金融機関によっては年収の90%、あるいは80%で審査されてしまうことがあります。
「自営業」の方はやはり金融機関からの審査が厳しくなってしまいます。特に開業してから3年未満の場合は貸付けを断られてしまうこともあるようです。自営業だと経営悪化のリスクはもちろん、ケガや病気による収入の変動が予測しづらいため、金融機関にとっても回収の難易度が高くなります。審査方法として多いのは、直近3年分の確定申告の金額をもとに、良くて3期分の平均値で計算した金額、悪くて3期分で最も低い金額で審査されます。赤字が1期でもあれば審査不可の金融機関がほとんどでしょう。
やはり住宅ローンの審査が難しい職業とは「収入が安定しない」ことが一番の原因です。

勤続年数

勤続年数に関しては、一般的に1年以上という条件がついていることが一般的です。

1年未満

金融機関の条件にもよりますが、基本的に勤続年数が1年に満たない方は住宅ローンに申込むことはできません。勤続年数が1年に経つまで申込を待ちましょう。

1年以上

住宅ローンの申込条件として勤続年数を1年以上と設けている金融機関がほとんどです。したがって勤続年数が1年以上あれば住宅ローンに申し込むことは可能です。
しかし離職率が最も高いのは勤続1~3年の期間と言われているため、勤続1年経ったから住宅ローンの審査は余裕で通るだろうと思い込むのは危険です。
住宅ローンの審査は前述したように職業でも審査が厳しくなることがあり、年収が低いなどの場合には審査に落ちてしまうこともあります。また保証料が審査によって変動する場合には高い保証料が適用されるケースが多いでしょう。

3年以上

住宅ローンの申込条件は一般的に勤続年数1年以上とされていますが、実際に申し込む場合には3年以上の勤続があったほうが安心でしょう。勤続年数は長ければ長いほど審査には有利になりますが、3年以上あれば審査にはマイナスとなることはありません。

転職で勤続年数が短い場合

年収が上げるなどの理由で転職をして、勤続年数が短い場合には、前の勤務先をやめてから無職の期間が1ヶ月程度であれば、前の勤務先と今の勤務先の勤続年数を合算して審査を行ってくれる場合があります。
例えば前の勤務先に10年勤務して、その後現在の勤務先に1年勤務し、年収が上がっているような時には、勤続年数11年として審査を行ってくれる場合があります。
勤続年数1年と勤続年数11年では審査に与える影響は全く異なりますので、そのような事情がある人は、申込時に審査担当者に話をしておきましょう。

住宅ローンの審査基準4「申込者の健康状態」

住宅ローンを借り入れする際、「団体信用生命保険」への加入を融資条件としている金融機関が多く、これまでの病歴や現在の健康状態をチェックされます。
そのため心臓病や脳の病気、精神病などの持病・病歴のある方は団体信用生命保険に加入することができず、住宅ローン審査に落ちてしまう可能性もあります。
そんな方には「フラット35」がおすすめです。
【フラット35とは】
「住宅金融支援機構」と「民間金融機関」が提携した住宅ローンのことを指します。
金利のタイプは借入時から完済まで金利が変わらない

住宅ローンの審査基準5「購入物件の担保評価」

住宅ローンを組む際、購入した物件に対して「抵当権」が設定されます。

抵当権とは
住宅ローンで金融機関からお金を借りたとき、土地・建物を担保として確保しておくことです。債務者は返済できなくなると、担保である土地・建物を債務者に差し出さなければなりません。

審査では購入物件に担保価値があるかどうか調査され、担保評価に応じて借入可能額も決まります。購入物件の担保価値が低いと以下のようなデメリットが生じます。

購入物件の担保価値が低いことによるデメリット

・借入金額が希望額に満たない可能性が高い
・保証料を増額される可能性がある
・融資実行金利が高くなる場合がある

担保価値の低い物件

・違反建築物
・既存不適合建築物
・再建築不可な土地

 
 
住宅ローン審査を受ける際には以上の5つのポイントを理解しておくといいでしょう。
審査基準を把握しておけば、自分にあった住宅ローンを選ぶ判断材料にもなります。自分は審査基準を満たしているのかをしっかりと見極め、きちんと返済が可能な住宅ローンを利用しましょう。

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