基礎知識

住宅ローン完済時に忘れてはいけない2つの手続きとは?

「やれやれ、長かった住宅ローンの返済ももうすぐ終わりを迎えそうだ」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
まずは住宅ローンの完済、本当にお疲れ様でした!
ですが、まだ気を抜いてしまってはいけませんよ!実は完済の際に必要な手続きがいくつかあるからです。

  1. 一番大事!抵当権を抹消する手続きとは?
  2. あまり知られていない盲点!?火災保険の質権を消滅させる手続きとは?

ということで今回は住宅ローン完済時に忘れてはいけない手続きをご紹介します。もうすぐ完済という方は是非ご参考ください!

住宅ローンの完済時にはどのような手続きが必要なの?

住宅ローンの完済時には以下のような手続きが必要となります。

①抵当権抹消手続き
②火災保険の質権消滅手続き

ひとつずつ詳細に説明していきます。

「抵当権抹消手続き」とは?

「抵当権」とは、住宅ローンを提供する金融機関が万が一貸し付けたお金の返済ができなくなった場合に、担保として住宅などの不動産を売却してお金を回収するための権利です。住宅ローンの場合は購入したマイホーム自体が担保となります。
住宅ローンの返済期間中はローンを提供する金融機関が、購入したマイホームに対して「抵当権」を設定していますが、無事にローンが完済できた場合には「抵当権」を外すための手続きいわゆる「抵当権抹消手続き」を行わなければいけません。
「抵当権」を設定する場合には、「抵当権設定登記」を行う必要がありますが、「抵当権」を抹消する際にも「抵当権抹消登記」を行う必要があります。

「抵当権抹消手続き」の流れ

抵当権抹消登記を行う際には、金融機関から下記の書類が送られてきます。

・抵当権設定契約証書
・抵当権解除証書(登記原因証明情報)
・代表者事項証明書または登記事項証明書
・抵当権抹消についての委任状

これらの書類がそろったら、「登記識別情報(権利証)」を持って管轄の法務局で抵当権抹消の申請を行います。マイホームを売却する場合には、その住宅の所有権の移転をしなければならないため司法書士に手続きを依頼するケースが多いでしょう。
ただし「抵当権抹消登記」自体は個人でも処理できる手続きです。法務局のホームページに申請書の雛形が掲載されているので、費用を浮かしたいと考える方は個人で行ってみてもいいかもしれません。
 
個人で「抵当権抹消登記」の手続きを行う際は実費のみの負担で済みます。内訳として土地一筆と建物の「抵当権抹消手続き」の場合で2,000円が必要となります。
「抵当権抹消登記」の手続きを司法書士のような専門家に依頼した場合、抹消手続き実費の2,000円に加え、報酬として約1万5,000〜2万円が必要となるでしょう。

「抵当権抹消手続き」をしなければどうなるの?

さて、「抵当権抹消手続き」をしなかった場合どのようになるか気になりますよね?
「抵当権」が残ったままの最大のデメリットとして、将来的に引越しなどでマイホームを売却したいとなった場合に住宅ローンが完済されていることが客観的に証明することができないことが挙げられるでしょう。
前の所有者の「抵当権」が残ったままの住宅を購入した場合、前の所有者が住宅ローンの返済を滞らせてしまうと「抵当権」が実行されて、現在の居住者の意思とは関係なく住宅を競売にかけられてしまう可能性があります。そんな不条理は味わいたくないため「抵当権」の残ったままの住宅を購入する方はほぼいないでしょう。
つまり「抵当権抹消登記」ができていなければ、いくら口頭で住宅ローンの完済済みを訴えても、公的な証明書類である登記簿謄本に「抵当権」が残っている以上、買い手が安心できない売れない物件となってしまいます。
 
先ほど「抵当権抹消手続き」に必要な書類が金融機関から送られてくると前述しましたが、これらの書類の有効期限は3ヶ月となっていることが多いです。将来のことも視野に入れて住宅ローン完済後3ヶ月以内には「抵当権」の抹消手続きをしておきましょう。

「火災保険の質権消滅」の手続きとは?

一般的ではないためあまり知られていないでしょうが、金融機関が「火災保険」「質権」を設定している場合があります。

「質権」とは債務が弁済されるまでの間、目的物(住宅ローンの場合はマイホーム)を留置し弁済が得られないときは、その目的物によって優先弁済を受けられる担保物権のことです。

なぜ住宅ローンを提供する金融機関が「火災保険」に「質権」を設定するのかを説明すると、金融機関はローン借入者が購入したマイホームの抵当権を設定していますが、もしその住宅が火災に遭ってしまい焼失してしまえば抵当権を行使できなくなってしまいます。それを防ぐために「火災保険」に「質権」を設定しておくことで、住宅ローン利用者よりも金融機関が優先的に保険金を受け取る権利を得ることができるという仕組みです。
そのため住宅ローンが完済できたのであれば速やかに「火災保険」から「質権」を消滅させる必要があります。
 
住宅ローン完済した際に金融機関から「質権消滅承認請求書」が送られてきますので、ご自身で保険会社へ連絡を取り手続きを行いましょう。「火災保険」自体は引き続き加入していられるので追加で保険料を支払うような必要はありませんのでご安心ください。

さいごに

「抵当権抹消手続き」と「火災保険の質権消滅」の手続きは住宅ローンを借りた方が自ら行う必要があります。住宅ローンが完済できたからと気を抜かずに以上の手続きを速やかに済ましましょう。

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