基礎知識

はじめての住宅ローン、借り入れ前に最低限知っておくべき6のコト!

「購入したい住宅も決まりつつあるし、そろそろ住宅ローンについて考えよう。でも住宅ローンって難しいからよくわからないんだよね…。」とお困りの方もいらっしゃるんではないでしょうか?確かにはじめての住宅ローンではわからないことも多く不安になることも多いでしょう。
そんな不安を取り除くには、住宅ローンのコトを知ってしまえばいいのです!
ということで今回は、住宅ローンの借り入れ前に「最低限知っておくべき6のコト」をまとめてみました。

  1. いくら借り入れできるのか?
  2. 住宅ローンの返済額の計算方法とは?
  3. 金利タイプの種類とは?
  4. 住宅ローンにかかる諸費用とは?
  5. 住宅ローンを比較するポイントとは?
  6. 住宅ローンの比較とは?

これから住宅ローンを利用する方はぜひ参考にしてください!

1.「いくら借り入れできるのか?」を知っておく

住宅ローンを借り入れする前にまず「自分はいくら借りられるか?」について知る必要があります。自分は「いくら借り入れできるのか?」ということがわかれば、「自分はいくらの物件を買えるのか?」ということも見えてくるはずです。

「いくら借り入れできるのか?」は「年収倍率」に応じて決まる

基本的に借り入れされる方ご自身の「年収」によって「借入額」は変わってきます。この場合「年収倍率」という指標が使われることが多いでしょう。
年収倍率=借入可能額/年収
「年収倍率」とは「年収の何倍まで借り入れができるか?」を表した指標となります。利用する金融機関にもよりますが、一般的には5〜6倍と考えられるでしょう。
住宅ローンを提供する金融機関は年収を目安として貸付額を決めます。当然年収が高ければ借入可能額も高くなり、逆に年収が低ければ借入可能額が低くなります。

【年収倍率の平均値(全国平均)】
・マンション     5.9倍
・新築建売住宅    6.1倍
・注文住宅      5.2倍
・土地付き注文住宅  6.2倍
・中古マンション   4.5倍
・中古建売住宅    4.5倍

例えば、年収400万円の方が「新築建売住宅」を購入するために住宅ローンを組めば、借入可能額は2,400万円となります。
借入可能額に自己資金(頭金)をプラスした費用が住宅購入予算となります。

2.「住宅ローンの返済額の計算方法」を知っておく

「いくら借り入れできるのか?」がわかったら、次に金利の仕組みを理解しましょう。
住宅ローンに限らず「ローン」と名のつくものの計算方法は「複利計算」となります。「複利計算」とは、一定期間ごとに計算された利息を元本に加算して、次の一定期間にはこの最初の利息を加えた額を新しい元本にして、また次の期間の利息を計算されるという方式です。
要は「利息にも利息が付いていく」と考えてください。
例えば、4,000万円を年利2.4%で30年間借りた場合、
4,000万円×2.4%×30年=2,820万円、と利息を計算してはいけません。
これでは、4,000万円借りるのに、2,820万円必要になってしまい明らかな暴利になってしまいます。
実際は、4,000万円を年利2.4%で30年間借りた場合で、毎月の返済額を10万円とした例を考えます。

【1ヶ月目】

返済額 100,000円
返済額のうち利息 80,000円
返済額のうち元本 20,000円
借入残高 39,980,000円

返済額は10万円で毎月一定の額になるのですが、利息が変わってきます。1ヶ月目は4,000万円に1ヶ月分の利息が付きます。年利2.4%の1ヶ月分ですから、1/12で0.2%です。4,000万円の0.2%で、8万円です。

※実際には1ヶ月/12ヶ月ではなく、30日/365日など、日にちで割戻します。月によって日数が違うためです。

利息が8万円なので、元本を返済できる金額が2万円になります。これを4,000万円から差し引いて3,998万円が1ヶ月後の借入残高になります。

【2ヶ月目】

返済額 100,000円
返済額のうち利息 79,960円
返済額のうち元本 20,040円
借入残高 39,959,960円

2ヶ月目は4,000万円ではなく、先月末の借入残高3,998万円に0.2%を掛けますので、1ヶ月目より利息が少し減ってます。その分返済できる元本も40円ですが前月に比べて増えています。
このような計算をしているので、返済当初の利息負担は大きく、返済が進んでいくほど利息の割合は減り、元本返済にあてる割合が増えます。
借入当初の1年目は、ほとんど元本が減っていかないという気になるでしょう。
このような形で返済が終わるまで計算をしていきます。
今回は、わかりやすいように毎月の返済額を10万円に設定しましたが、「返済期間」と「借入額」「金利」「金利タイプ」がわかっていれば、自動的に毎月返済しなければならない最低金額が算出できます。実際に自分が返済できる範囲にあるかどうかがここでわかります。
4,000万円を年利2.4%で30年間借りた場合(※ボーナス返済なし)
毎月158,048円の返済が必要になります。

利息の返済 元本の返済
1年目 989,655円 906,925円
10年目 761,083円 1,135,497円
20年目 438,952円 1,457,628円

毎年返済する額は同じなのに、返済年数が経つにつれて元本の返済額が増えて、利息分の返済が少なくなっていることがわかるでしょう。

3.「金利タイプの種類」を知っておく

住宅ローンの金利には、

・変動金利型
・固定金利期間選択型
・全期間固定金利型

の3つの種類があるのです。
それぞれメリットデメリットがあるので、どの金利タイプが自分に合っているのか?を決める必要があります。

変動金利型

「変動金利型」では市場金利の変動に応じ適用金利が変わります。各金融機関により金融情勢の変化にともない返済の途中でも年2回の見直しが行えます。借入後に固定金利を選択することも可能です。
返済額
5年ごとに返済額を見直します。ただし「元利均等返済」の場合、変更前の返済額の125%までが限度となります。

メリット

借入後に市場金利が低下すると、それに合わせて適用金利も低下するため返済額が減少します。

デメリット

借入後に市場金利が上昇すると、返済額が増加します。
借入時に将来の返済額が確定しないので、返済計画が立てにくい部分があります。
借入後に市場金利が急上昇した場合、未払利息が発生する場合があります。

固定金利期間選択型

「固定金利期間選択型」の場合、契約時に選んだ期間(2・3・5・10・15・20年)の金利が確定します。なお、15・20年固定金利は借入当初のみ選ぶことができます。固定金利特約期間中後は変動金利または固定金利を選択することができます。

返済額

固定金利期間終了後に返済額を見直します。

メリット

固定金利期間中は返済額を確定できます。
固定期間特約期間終了後は変動金利または固定金利を選択することができます。
借入後に市場金利が低下すると、返済額が減少します。

デメリット

借入後に市場金利が上昇すると、返済額も増加します。
固定金利期間中は返済額が確定していますが、固定期間終了後の返済額が確定しないので返済計画が立てにくい部分があります。

全期間固定金利型

「全期間固定金利型」は、借入契約時から完済までの全借入期間を通して金利と返済額が確定しています。

返済額

完済まで一定です。

メリット

借入時に返済期間全体の返済計画が確定するので長期的な資金計画を立てやすいでしょう。
借入後に市場金利が上昇したとしても、将来にわたり借入時の金利による返済額が確定してします。

デメリット

変動タイプと比べると比較的に金利水準は高くなります。
借入後に市場金利が低下したとしても、適用金利は一定のため返済額が減ることはありません。

4.「諸費用」を知っておく

住宅ローンに必要な費用は、金利に連動する利息だけではありません。
金額の大きい諸費用として

・保証料
・事務取扱手数料(事務手数料)

の2つが挙げられます。

保証料とは

「保証料」とは住宅ローンを提供している金融機関が、保証会社に保証をつけるために必要な費用のことです。
住宅ローンを利用する際の前提条件として保証料を請求する金融機関も少なくありません。これは住宅ローンをの借り入れをされた方が万が一が返済が不可能になってしまった状況の際に、保証会社にローンを肩代わりしてもらうことが目的です。
一般的に一括で払う「外枠方式」と金利に上乗せして払う「内枠方式」があり、借入額の0.2%というのが相場ではあるが、実は金融機関によって保証料にはバラつきがあるので、住宅ローンを比較検討する際には必ず考慮にいれる必要がある

事務取扱手数料(事務手数料)とは

事務取扱手数料(事務手数料)とは住宅ローンの貸付にかかわる手数料です。
一般的に大手都市銀行(メガバンク)は事務手数料が31,500円のところが多く、ネット銀行は借入額の2.1%を採用しているところが多いでしょう。
保証料も事務手数料も金融機関によって料金が異なり、メガバンクや地銀などは事務手数料を数万円に安い代わりに保証料を高く設定し、借入額の2.1%という金額がかかる傾向にあり、ネット銀行では保証料を無料にする代わりに事務手数料を借入額の0.2%に設定するような傾向があります。
「保証料」は返済途中で住宅ローンの借り換えを行った際に戻ってくるお金である(借り換え先で必要)のに対し、「事務手数料」は借り換えをした際には返還されることはありません。
金融機関側の視点で見てみると、同じ手数料に見えても「保証料」を受け取るよりも「事務手数料」として受け取った方が儲かります。そのことに気づいたネット銀行は、住宅ローンの手数料を保証料から事務手数料に移したのでしょう。
しかし現在の住宅ローン界も低金利競争、サービス競争の時代になり、事務手数料も保証料も金利も低い金融機関が重宝されています。

フラット35だけに必要な「団体信用生命保険(団信)特約料」

「団体信用生命保険(団信)」とは、住宅ローンを借り入れた方が死亡して返済が不能になったときに、返済の残債がなくなるという生命保険です。
一般的な金融機関の多くは団信の加入を住宅ローン貸付の条件としており、費用も金融機関側が負担してくれるため無料での加入が可能です。
ただし「フラット35」で住宅ローンを利用する場合は任意で団信へ加入するため「団信特約料」を支払う必要があります。フラット35は国の独立行政法人である住宅金融支援機構が提供する住宅ローンです。任意加入ならばわざわざ加入する必要はないと判断される方もいるかと思いますが、団信に加入しない場合は死亡した場合の住宅ローンの債務は遺族が相続することなり、大きな負担をかけることになります。
 
住宅ローンの検討の際には、これらの「諸経費」についても認識しておかなければ、数百万の損をすることも起こりうるので注意しましょう。

5.「住宅ローンを比較するポイント」を知っておく

ポイント1.「金利タイプの選び方」がポイント!

まず重要ポイントとなるのが「金利タイプ」です。

・「変動金利型」を選ぶべきか?
・「固定金利期間選択型」を選ぶべきか?
・「全期間固定金利型」を選ぶべきか?

と、それぞれの金利タイプによって今後の返済負担が変わってきます。
金利の低さだけを考えれば「変動金利型」が選びがちですが、市場金利上昇してしまった場合に一番損をしてしまうリスクも高いでしょう。
逆に金利が最も高く設定されているのは「全期間固定金利」ですが、市場金利が上昇した際でも金利が借入時から一定なので一番お得な金利タイプになります。
現在の金利で返済額をシミュレーションしたとしても、今後の金利動向次第で損得は変わってきます。金利タイプ選択する際にはそのことも念頭に入れた上で比較をする必要があるでしょう。

ポイント2.「総返済額が安い住宅ローン」がおすすめポイント!

住宅ローンの比較では

・金利で比較する
・諸費用で比較する

という2つの比較方法がわかりやすいものとして採用されているのですが、
実態は

・金利が高くても、諸費用が安い
・諸費用が高くても、金利が低金利

という「総返済額」で比較することが大切です。

ポイント3.「付加価値サービスのチェック」がポイント!

最後に重視したいのは「付加価値サービス」です。
銀行などの金融機関同士の住宅ローン低金利競争も、現在限界にきています。そのため金利を下げるのではなく、付加価値サービスを提供することで顧客獲得を目指す金融機関が増えてきているのです。
例えば

・グループ会社の店舗での買い物が5%OFF
・疾病保障無料付帯
・介護保障無料付帯
・がん保障無料付帯
・印紙代無料
・女性の金利優遇
・家事代行サービス無料

など、さまざまな付加価値サービスが登場しています。
特に疾病保障などは通常は「金利+0.3%」のコスト負担をともなうものが無料になっているので、非常に価値の高い付加価値サービスとなっています。
この付加価値サービスも、住宅ローンを比較検討する上で重要なポイントとなってくるでしょう。

6.「住宅ローンの比較」を知っておく

実際に金利や諸費用を比較して申込みたい住宅ローンを決めます。
1社だけだと審査で落ちることもあるため、最低でも2社は絞り込んでおくと良いでしょう。
実質負担額(総返済額)を比較しよう
前述したように、住宅ローンにかかる費用は金利の利息支払いだけではありません。保証料無料の金融機関もあれば、保証料で0.2%金利に上乗せされてしまう金融機関もあります。たった0.2%の金利上乗せでも、返済額では100万円~200万円もの負担増になるのです。
また「事務手数料」や「団信保険料」などの「その他コスト」も数十万円、数百万円の単位で費用がかかるものです。当然選ぶ住宅ローンによって諸費用の負担額も大きく異なってきます。
住宅ローンを選ぶ際は「金利」も重要ですが、「金利」だけでなく「諸費用」も加味した「実質負担額(総返済額)」で比較することが重要です。
 
 

まとめ

今回は、はじめて住宅ローンを借り入れする前に「予備知識」として知っておくべきことをまとめました。
マイホーム購入とは人生でも最も高い買い物となるでしょうから、慎重に検討する必要があります。以上のことを最低限知っておくと、いざ住宅ローンを利用する際に後々に後悔するような契約を結ぶことはないでしょう。

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