基礎知識

思わぬ落とし穴になりかねない!?知っておくべき住宅ローンのボーナス払いのメリットとデメリット!

住宅ローンを組むときに、月々のローン返済のほかに、「ボーナス払い」を併用すべきかどうか、迷う方もいらっしゃるでしょう?
「ボーナス払いだと返済期間が短くなる?」「ボーナス払いなら毎月の返済額が減るからお得?」といろいろな便利そうに感じますが、本当にボーナス払いのことを理解できていますか?
住宅ローン返済をボーナス払いに頼りすぎてしまうと、思わぬ落とし穴となって後々家計を苦しめる要因となりかねません。
そこで今回は、住宅ローンなどでボーナス払いのメリット・デメリットについて考えてみましょう!

  1. 住宅ローンの「ボーナス払い」の仕組みを知っておこう
  2. 住宅ローンをボーナス払いにするメリット
  3. 住宅ローンをボーナス払いにするデメリット

住宅ローンのボーナス払いとは?

住宅ローンの支払方法として「毎月均等払い」「ボーナス併用払い」があり、2つの支払いが並行することになります。

ボーナス払いの仕組み

住宅ローンの「ボーナス併用払い」とは、会社からボーナスが支給される月の返済額を増やす返済方法です。人によってボーナスの出る時期や金額が異なるので、支払い額を増やす月とボーナス返済の額を自由に設定することができます。
返済計画を定める際、毎月の返済額とボーナスで返済する金額を決定します。例えば総額1,000万円の借り入れを行う場合、毎月の返済総額を900万円/ボーナス払い分を100万円とするならば、借入額の中でボーナス払いが占める割合は10%となります。そして毎月の返済総額を600万円/ボーナス払い分を400万円とするならば、借入額の中でボーナス払いが占める割合は40%となります。ボーナス返済の額に限度を設けている金融機関が多く、限度額は40%程度が目安となります。

【ボーナス払いのイメージ】

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
毎月均等払い 8万円 8万円 8万円 8万円 8万円 8万円 8万円 8万円 8万円 8万円 8万円 8万円
ボーナス併用払い 2万円 2万円
返済額 年間返済回数 総返済回数 返済期間 返済総額 比率
8万円 12回 360回 30年 2,880万円 98%
2万円 2回 60回 30年 120万円 4%

返済総額:3,000万円
(※イメージのため利息分は省略して計算しています。実際の返済額はもっと高くなります。)

住宅ローンをボーナス払いするメリット

毎月の返済額の軽減

ボーナス払いによって毎月の返済額を抑えることができます。
【例】借入金学:3,000万円/ボーナス払い金額:300万円/期間:35年/金利:1.0%の場合

月払いのみ ボーナス払いのみ
毎月の支払額 84,686円 76,217円
ボーナス月増額金額 0円 50,900円

この場合ボーナス払いありだと、月々8,469円軽減できるので、毎月の支払いが楽になります。
ただしボーナス時には月々の76,217円にボーナス増額分の50,900円を足した127,117円の支払いとなります。

借入期間の短縮

毎月の支払い額を軽減せずに同程度の額に据え置いた場合は、返却期間を短縮することができます。
【例】借入金額:3,000万円/ボーナス払い金額:300万円/金利1.0%の場合

月払いのみ ボーナス払いのみ
借入期間 35年 30年
毎月の支払額 84,686円 86,842円
ボーナス月増額金額 0円 57,998円
総返済額 35,567998円 34,743,266円

ボーナスの無駄遣いを防ぐ

ボーナスが支給されるとついつい羽目を外して余計なものを買ってしまうという方は、あらかじめ住宅ローンの返済に回しておくように設定しておくことで、ボーナスの無駄遣いを防ぐことができるかもしれません。

住宅ローンをボーナス払いするデメリット

ボーナスが下がった場合がピンチ!

ボーナス払いは文字通り、会社からボーナスが支払われることを前提に返済計画を組んでいるので、勤め先の会社の業績悪化などによってボーナスが減額されたり、最悪の場合支払われなかったりするとピンチです。
会社からボーナスが支払われない場合でも住宅ローンをボーナス払いに設定したままですと、ボーナス払い月までコツコツとお金を貯めなければならず、ボーナス払い自体が返済の障害となりかねません。

返済総額が増える場合がある

返済期間が同じ場合、ボーナス返済の比率が高ければ高いほど支払総額が増えてしまいます。
月々払いの方で減るはずの元金が、ボーナス払いの分は半年間据え置きとなってしまうため利息の額が大きくなってしまうことが原因です。
例えば3,000万円を金利2%の35年ローンで借入をした場合の差額は約6万円となります。

【月払い返済のみの場合】(借入額:3,000万円/変動金利:2.0%/返済期間:35年)
毎月の返済額:9万9,378円 → 返済総額:約4,173万9,000円
【借入額の半分をボーナス払いにした場合】
毎月の返済額:4万9,689円 + ボーナス払い:29万8,992円 → 返済総額:約4,179万9,000円
【借入額の10%をボーナス払いにした場合】
毎月の返済額:8万9,440円 + ボーナス払い:5万9,798円 → 返済総額:約4,175万1,000円

支払総額が増えてしまう点については、ボーナス併用払いによって月額の負担を減らした場合であり、月払いの額を変更せずにボーナス払い分を増やした場合には、当前ですが元本の減りも早いので返済総額は少なくなります。
 
要するに「ボーナス払い」が悪いというわけではなく、毎月の返済負担額を減らしたいからと安易にボーナス払いを選択すると返済計画が崩れる可能性があるということです。住宅ローン(=借金)は早くお金を返すほど利息が少なくて済みます。ボーナス払いは「後からまとめて払う」という典型的な返済方法のため、支払いを待ってもらっている間は元本も減らず利息ばかりが発生するという状況になるので注意しなくてはいけません。
そのことを理解しておけば、できるだけ支払いを早く済ませるためにボーナス払いを併用するというのは決して悪いことでも危険なことでもありません。

収入に見合ってボーナス払いを選択しよう

ボーナス払いを選択してもいい方

・公務員
・大手企業の正社員

公務員や大企業の正社員などボーナス支給がほぼ確実なところで勤めている場合は、ボーナス払いも選択肢に入れても良いかもしれません。

ボーナス払いを選択しない方がいい方

・ボーナス支給が不明確な企業に勤務する方

当然ですがボーナスの支給が不確定な方は、ボーナス払いはしない方がいいでしょう。
それでもボーナス払いを選択して毎月の負担額を減らしたいという方は、毎月の貯蓄額をその分アップさせるという方法があります。ただボーナス払いのために貯蓄をするというのも本末転倒ですので、ボーナス払いをやめて月払いのみに変更した方が無難かもしれません。

まとめ

ボーナス払いは注意すべき点はありますが、うまく使えば返済額を減らすことができる有効な手段です。
資金に余裕がある方は「元金均等払い」にすれば、最初の返済負担は大きいものの総返済額を減らすことができます。ただ住宅ローンは何十年という長期間返済するものなので、借入時の経済状況だけで判断してしまわずに、今後数十年の返済計画をしっかりと立てておきましょう。

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